桐紋などを散らした唐紙に絵は描かないのが通例ですが、この襖絵はすべて桐紋襖の上に描かれた非常に珍しいものです。 大徳寺の塔頭・三玄院の住職春屋宗園に襖絵制作を常々懇願しながら許されなかった等伯が、ある日、住職が2か月の旅に出かけて留守であることを知り、客殿に駆け上がり、腕を振るって水墨を乱点し、一気に描きあげてしまったものだと伝えられています。 全36面の襖絵のうち、「夏の絵」「冬の絵」など32面を所蔵しています。
長谷川等伯作「冬の絵」部分(国重要文化財指定)
北庭 │ 南庭 │ 等伯 │ 白龍